4色印刷について

ボロは着てても心はフルカラー?

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印刷の4原色
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浮世絵(錦絵)
印刷業務に携わっていると4色、1色や特色などの話は欠かせないものです。

簡単に言ってしまうと4色はフルカラーのことですが、フルカラー印刷とは左上にある印刷の4原色(CMYKの4版)をかけ合わせ、重ね刷りをすることによって中間色を得られ、さまざまな表現が可能です。

そんな有能な4色印刷ですが普段、印刷に関わっていない方、ことにエンドユーザーのお客さん目線からするとフルカラーを4色などと言われてもピンとこない人も多いでしょう。。

オンデマンド印刷やオンライン受注など、印刷物作成は印刷関係者だけではなく、幅広いお客様からのニーズにお応えできるようになりつつあります。

印刷業務に携わっているわれわれも、印刷業界の常識に固執することなく、どなたにでも分かりやすい提案を心がける必要があります。

そんな4色印刷ですが、日本人としては馴染みのある浮世絵が、分かりやすいお手本ではないかと思います。

私たちがイメージする浮世絵はいわゆる錦絵(フルカラー)が一般的です。

それまでは墨摺絵、紅摺絵など単色摺の製版技法が主流でしたが、複数の版を使用する多色摺が発展すると、中間色なども使用でき微妙な色調も表現できるようになり、製版技術としてひとつの完成形として現代にも受け継がれています。

【補 足】CMYK・・・シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、キー・プレート(Key plate:基準となる版)。
また、日本国内の印刷現場では、プロセスカラーの墨(黒)をKey plateとは言わず、スミ、クロ、ブラックと言う。