印刷用紙の豆知識-その壱

印刷用紙の表記の意味は?

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メーカーの紙見本帳・・・銘柄も厚さも様々です

「4/6判コート90kg」ってどういう意味?

印刷用紙は規格・銘柄・厚みで表記される事が多く、このような意味を持っています。

①4/6判②OKトップコート③90kg

①規格:「4/6判」・・・用紙サイズを表し、「しろくばん」と読みます。原紙の寸法は788×1091mmです。

②銘柄:「OKトップコート」・・・用紙の銘柄で、似た用紙でも製紙メーカーによって名前が違います。

③厚み:「90kg」・・・用紙の厚みを表します。

紙は1枚1枚は軽いので1枚ずつの重さではなく、1,000枚の重さで表わします。つまり数値が大きいほど紙は厚くなり金額も高くなります。

なぜ「厚み」を「重さ」で表記するの?

なぜ「厚み」なのに「1,000枚重ねた時の重さ」で表すのかというと、もともと製紙メーカーと印刷会社が、印刷用紙を「重さ」の単位で量って取引きをしていたからです。

個人単位で扱う紙はそれほど量もいりませんが、印刷会社や製紙会社は数万枚にも及ぶ紙を枚数で数えてると桁が多すぎて効率が悪いため、「重さ」単位での取引となり、それがそのまま「厚み」の単位としても用いられるようになったんですね。

印刷用紙は大きく分けて4種類

①コート紙

②マットコート紙

③上質紙

④特殊紙

世間一般で使われている印刷用紙は「コート紙」「マットコート紙」「上質紙」「特殊紙」とよばれる4種類の紙がほとんどの割合を占めています。次にそれぞれの紙の特徴を紹介します。


《①コート紙》

紙の表面を特殊な薬剤でコーティングした「塗工紙」です。ツルツルした手触りで光沢があり、発色も良く比較的安価な用紙です。世に出回っているチラシ・パンフレット・ポスター等の大半がコート紙で印刷されていると言ってもいいでしょう。


《②マットコート紙》

コート紙と同じ「塗工紙」です。コート紙と比べ光沢が抑えられていてしっとりとした印象の用紙で、比較的安価です。チラシ・パンフレット・会社案内・冊子・名刺等幅広く使われています。


《③上質紙》

用紙の中で一番メジャーな用紙です。紙の素材である繊維(パルプ)の自然な質感を活かした用紙で、加工されていないので筆記性に優れています。申込書や冊子、ハガキなど用途は多岐にわたります。


《④特殊紙》

用紙自体に特殊な加工を施した用紙です。ざっくりいうと①②③以外の用紙全てが特殊紙になります。凹凸や装飾、色、模様等だけでなく石、バナナの茎などの木材以外の素材で作られた用紙もあります。上記の用紙に比べて高めの用紙ですが上手く使うと費用対効果は絶大です。


用紙選びに悩んでいる方は参考にしてみてください。もちろんご相談いただいてもOKです!