6月13日 FMスクリーン

株式会社陽幸社 スタッフブログ(ビジネスブログ)

以前、

「化粧品のカタログの作成にあたりグラデーションをもちいたデザインに

したいのですが、トーンジャンプやモワレが気になる…」


「何とか解消の手立ては無いでしょうか…」


と相談をいただいたことが有ります。



通常の印刷で解消を試みるのでしたら、モワレ部分にボカシを入れる、

CMYKの角度を変えるなどのアドバイスを致します。


今回のケースではそれではダメでした。

どうしてもキレイなグラデーションを維持することができなかったり

他に影響が出てしまいました。


そこで通常印刷のドット(AMスクリーン)印刷ではないFMスクリーンを

提案させていただきました。




bdcc957667838f477759690549bd264d


(AMスクリーン)

階調をドットの大きさで表現する(スクリーン角度がある)
印刷物の多くがAMスクリーンを使用しています。




0eb02ceaf10f838df2160c85d60aa6b2


(FMスクリーン)

階調をドットの数で表現する(スクリーン角度がない)




良いこと尽くめに思われるFMスクリーンですが、流通しない理由は

印刷の難しさにあります。


印刷時の色の管理が非常にシビアで、色を管理する上でベタ濃度と網点

が重要になります(ベタの色と中間色が全体の色を左右します)。


濃度が高くなれば網点は大きくなる、網点自体が小さいFM印刷では

印刷時の網点の太りが色調を大きく左右するため品質管理が難しい。


AMスクリーン・FMスクリーン双方に良い点、悪い点があるので印刷物の

適材適所で提案して行きたいです。